★電磁波防護
2020年、5G電波と全方位監視から逃げるための方策と都会脱出計画ーその1

スマホがIotの要となって、あなたを働くマシーンにする
テクノロジーは、あらゆる「際(きわ)」を溶かしていきます。
それは、まず金融から始まりました。
金融と工学の融合は、市場のIT化を進め国境を溶かしました。
フィンテック(Fintech)は、越境する資本の流動性を活発にして、金融市場における競争原理を変えてしまうでしょう。
今後、金融機関の統合は世界的な規模で進められていくでしょうし、それは「大きすぎて潰せない数行」にまで収斂されていくでしょう。
医学と工学の融合は、ナノテクノロジーやロボットという新しい産業分野を生み出しました。
テクノロジーは、産業にとどまらず、やがては文化、宗教、教育までをも完全に変えてしまうでしょう。
その過程では、あらゆる神話が破壊され、価値のあったものが無価値化され、反対に無価値とされていたものが有用な資源として見なされるようになるでしょう。
金融セクター以外でも統合は国境を超えて進められていくはずです。
トヨタとソフトバンクの提携に見るように、異業種との提携が進められ、それは、セクターを横断するようにして進められていくでしょう。
トヨタとソフトバンクの提携を、今までのアングルから見ているだけでは何も見えてきません。
来るべく激動の時代を乗り切ることは到底不可能です。
この提携を、あるひとつのアングル・・・モノのインターネットと言われる「Iot(アイ・オー・ティー)」というアングルから見てみましょう。
各種モバイル端末、家電や自動車、スマート電子タグ、スマートメーター、工場の工作機械、各種医療機器・・・インターネットを通じてモノとモノとが交信して最適化を図ってくれる、という概念が「Iot(アイ・オー・ティー)」です。
Iot(アイ・オー・ティー)は、まずスマホなどのモバイル端末とつなげようとします。
このような概念です。
(画像はコチラから)
スマホと移動体通信システムによってつなげることができるアイテムの数は208億個とも言われています。
日本の総務省は、これを果敢に進めています。
Iot(アイ・オー・ティー)によって、住まいはホーム・オートメーション化され、生産現場はファクトリー・オートメーション化されます。
たとえば、あなたが「バイオ・ハッキング」に熱心な健康志向の良き家庭人だとします。
バイオ・ハッキングとは、自らの環境を意図的に変えることで身体や精神・頭脳のパフォーマンスを最適化することを言います。
「パフォーマンスを最適化したい」というニーズは、あなたの生活信条や望んでいるライフスタイルから出てくるものではなく、アジェンダ21の「持続可能な発展」という最上位コンセプトに、生活者のほうが合わせなければならないように追い込まれていくことによって出てくるのです。
それでも、「パフォーマンスを最適化すること」が経済合理性に沿っていると分かれば、あなたは働くマシーンとして化して、死ぬまでガンガン働くことができるように、あなたの家の「Iot」環境は、あなたの疲れを取るために最適化してくれるでしょう。
底冷えのするような真冬の深夜、あなたの帰宅を待っているあなたの部屋は、モノ同士の交信によって、最適の温度と湿度であなたを迎え入れ、すぐに暖かい浴槽に浸かることができるよう、お湯はりが済んでいるはずです。
その前に、水分を補給しておくよう家事ロボットがミネラルウォーターを運んで来てくれるかも知れません。
さらに、あなたが、何度のお湯に何分浸かっているか把握したスマート・バス・ユニットは、リビングのエアコンと交信して、ほてった体を健康的に冷ますのに最適な温度設定にしながら、風呂上がりのあなたを待っていてくれるのです。
こうしたことは、毎日、Iotのネットワークに繋がっているデバイスにあなたが監視され、あなたからアウトプットされたデータをAIが目的に応じて分析してIotにつながっているデバイスに返すことによって実現します。
これは、ホーム・オートメーションという新しい標準規格を生み出します。
究極的には、人間不要のAI社会に置き換わる!?
ホーム・オートメーションというフレームを構成するパーツとしての各種家電は、新しい規格に変更されなければならないので、メーカーにとっては膨大な需要が発生することになります。
あなたがベッドで起床した瞬間、テーブルの上に置いておいたスマホは、あなたの動きを感知して自動的にスリーピング状態を解除します。
同時に、あなたの生活習慣を把握しているAIは、スマホと交信してキッチンのコーヒーメーカーのスイッチを入れ、寒い朝であれば洗面所の暖房を入れます。
さらに、あなたが起床してマイカーで出勤するまでの時間を割り出しているAIは、あなたのが、マイカーのドライバーズシートに滑り込むまでの時間を見計らって、その日の体調に応じて車内の気温を調節して待っていてくれるのです。
その代わり、あなたのプライバシーのすべてがIotを通じてAIに把握されることになります。

この摩訶不思議な光景は、2020年以降、どの家庭でも見られるようになります。
これが、「工場の自動化と生産効率の最適化」という話になれば、ファクトリー・オートメーションという果てしのない広がりを持つ産業の裾野を形成することになります。
さて、Iotという観点から見た場合、あなたの愛車に組み込まれているすべての電子機器はデバイスということになります。
あなたが愛車に乗り込む前に、温度調節はもとより、カーナビまで設定され、車内をイージーリスニングの快適な空間にしつらえてくれるのです。
もっと言えば、コンピュータで動く愛車そのものが大きなデバイスと言えるかも知れません。
あなたの次の行動は、こうしたデバイスに取り囲まれることによってAIに完全に読まれることになるのです。
マンションの中で小型の室内犬をペットとして飼っている人が増えています。
あなたも、その一人で愛犬を家族の一員として可愛がっています。
ある日、あなたは、ふと思い立って一泊二日で旅行に行きたくなるかも知れません。
しかし、どうしてもペット同伴の宿が確保できなかった場合、一晩だけ家を留守にする程度であれば、わざわざ知人に預かってもらったり、ペットホテルに預かってもらうのは手間がかかりすぎます。
それなら、ペットに決まった時間、餌をやり、愛犬が淋しさからストレスをためて発狂しないようにAiboのようなペットロボットに愛犬の遊び相手を努めさせるかも知れません。
優しいあなたは、スマホを通して愛犬の様子を観察し、愛犬が眠りに着くのを見計らって部屋の照明を落とすのです。
この概念を、生活実感として理解するのは難しいかも知れませんが、否が応でも、そうなって行くのです。それは決まっている未来です。
「何のためにですか?」・・・国連が進めるアジェンダ21のコンセプトである「持続可能な発展」のためです。
こうした奇妙な風景の中で暮らし始めて数ヵ月も経つと、おそらく誰の脳裏にも去来すること・・・それは「何のために人間は存在するのか」ということでしょう。
機械が完璧に最適化を図ってくれるのであれば、人間のほうが地球にとっての最適化を邪魔しているのであって、むしろ有害な存在ではないのか?
この極論こそが、マルサスの人口論の行きつくところで、2014年12月のBBCのインタビューで、故ホーキング博士が述べた「人工知能は、それ自体が自立的に増殖することができるので、人類は人工知能に置き換えられてしまうだろう」という警告そのものなのです。
この危険な思想が、レイ・カーツワイルのようなトランス・ヒューマニストを勇気づけることに繋がっているのです。
こうなると、機械同士が交流することによって、創造的、かつ生産的な活動を円滑に進めるための決済手段さえ用意すれば、もはや人間の存在それ自体が不要となってしまうというSFの世界に入っていくのです。
ちなみに、ロシア中央銀行のクセニア・ユダエバ(KseniaYudaeva)会長が、「青少年と学生のための国際フェスティバル(theInternationalfestivalofyouthandstudents)」において行われた「ロシアの暗号通貨に関するディスカッション」で、会場のロシアの若者たちに、ジョークに見せかけて、あることについて警鐘を鳴らしました。
「もしメドベージェフ首相の言う『権力(thepower)』が世界を攻略し、人類を奴隷化してしまうような人工知能の世界に、それが本当に実在しているのであれば、まさに最初に開発されたものがビットコインである」・・・
一見してSFのお伽噺に聞こえるクセニア・ユダエバ総裁の話を補強するように、人工知能とブロックチェーン、そしてプログラミングに関して豊富な知識を持っているクイーン・マイケルズもまた、「ビットコインは人工知能同士が決済するために実験的に創られた仮想通貨だ」と述べています。
(※メルマガ第234号パート1~パート2「『サトシ・ナカモト』の正体と人工知能政府の実現のために開発されたブロックチェーン」にて詳述)
低欲望社会を背景として生まれて来る「モビリティー・サービス」という新業態
トヨタがソフトバンクとの提携によって目指している「トヨタ・モビリティー・サービス」という新しい業態は、将来的には、自動車産業と通信事業者との統合を示唆するもので、あと10年も経つと、自動車メーカーとしての本体のトヨタのほうは、影が薄くなっているかも知れません。
たとえば、車で旅行する人が必ず直面する問題を、「トヨタ・モビリティー」なら解決してくれるでしょう。
一例を挙げれば、阿蘇山の雄大なスカイラインを疾走し、現代の秘境と言われる熊本の五家荘の一車線しかない狭いダートを走り、その後で離島の漁村の軒を連ねるような路地を走りたい、といった場合に、それは完璧に応えてくれるのです。
五家荘の林道をセダンで走れば、下腹を石ころで打ち付けてオイルパンを破損させてしまうかもしれないし、ダート林道の泥濘区間をFF車で走ればスタックして山の中で立ち往生してしまうでしょう。
こんなとき、4輪駆動車に乗り換えれば安心です。
また、離島の曲がりくねった路地裏を大型4駆で走ることは、ほぼ不可能ですが、軽自動車に乗り換えればスムーズです。
このように、洋服をTPOに合わせて着替えるように、車も路面状況に合わせて乗り換えることができるようになれば、時間の短縮を実現しながら、何より安全なドライブを楽しむことができるようになります。
事前に、スマホで走行ルートの各区間の道路状況を調べ、それに合わせて最適な車種を選び、航空や駅前の観光案内所や山の中のネイチャーセンターに呼び出して待機させておけば、今まで行けなかった場所に行くことができるだけでなく、無駄なく旅行ができることになります。
「トヨタ・モビリティー」は、こうしたレジャーユースだけでなく、日常的な細かな場面でも新しいニーズを開拓するでしょう。
たとえば、大人数で縁日や冠婚葬祭に向かうときや、高齢の親を病院に連れていくときなどはワンボックスカーが欲しい場面です。
また、コストコなどに一ヵ月分の食料を買いに行くときなどは、背の高い軽のワゴンが最適です。
かつて、大手時計メーカーが「(TPOに合わせて)腕時計も着替えよう!」というキャッチフレーズを使って、一人当たりの腕時計の所有本数を増やそうとしたことがありましたが、車の場合は、維持費や駐車場の確保など何台も所有することはできません。
若者の貧困化が進むとともに、車を所有することに対する欲望が薄れていく中、時代のニーズは「所有」から「共有(シェアリング)」へ大きく変わり始めています。
今後、車は単なる移動手段にとどまることなく、インターネットにつながるIoTデバイスの一つであり、大きなスマートフォンになるのです。
そうした観点で車を捉えたとき、いつでも、どこでも必要な時に必要な車種をレンタルできて、行きたい場所に安全に快適に届けてくれる「モビリティー・サービス」という新しい概念と、それに応えるプラットフォームの構築が急がれることになります。
その場合、自社で、ニーズをすべてカバーできる車種のバリエーションを用意する必要はなくなります。
ラグジュアリーなセダンとRV車はトヨタ、SUVはスバル、軽ワゴンはススギというように、プラットフォームにぶらさがる車であれば、自動車メーカーにこだわる必要はないということなのです。
今後、トヨタの競争相手は、同業の自動車メーカーではなく、「モビリティー・サービス」を最適な状態で提供するプラットフォームを構築できる企業ネットワークということになるので、将来的には、自動車産業自体も提携から合併へと動いていくでしょう。
トヨタは、そのための布石として、早い段階から米国カリフォルニアに人工知能の研究所を立ち上げ、シリコンバレーに自動運転に特化したスタートアップを育成するための投資ファンドを設立しています。
こうした投資ファンドを通じて、今月、ゼネラル・モーターズやホンダとともに自動運転技術やAIの研究開発に着手しました。
また、今年1月、ラスベガスの産業展では、移動、物流、物販など多目的に活用できるモビリティ・サービス専用の次世代電気自動車「e-PaletteConcept」を出展しており、トヨタの未来ビジョンをプレゼンテーションしました。
これと呼応するように、トヨタは、アマゾン、ビザハット、マツダ、ウーバー(Uber)、ディディチューシン(DidiChuxing 滴滴出行)などと提携して、2020年代前半のサービス実証の後、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへの投入を目指しています。
ディディチューシン(DidiChuxing 滴滴出行)は、2012年に設立された世界最大の配車サービスで、その規模はウーバーをゆうに上回っています。
さらに、人口で重慶に続いて中国第二位の都市・上海では、スマホのアプリを使ってシェア電気自動車「EVCARD」を呼び出すことができるサービスが好調で、現在、市内4000ヵ所の専用駐車場に8000台の電気自動車が配置されています。
「EVCARD」は中国政府の後押しを受けて、上海だけでなく中国各地に2020年までに30万台が配置されることになっています。
中国が電気自動車の普及を急ぐ理由は、今後、世界的な潮流になっていく「脱石油戦略」の先取りにあります。
特に、中国の場合は、2014年にロシアとともに「脱ドル」を宣言しており、国民にも金(ゴールド)の保有を推奨しています。
もはや不可避となったドルの崩壊に備えているのです。
「中国のテスラ」-iPhoneを車にするとこうなる
今年の春、中国の国内外の電気通信関連の産業展で、「第二のテスラになるか」と期待を寄せられているEV(電気自動車)「バイトン(BYTON)」のコンセプトカーがいっせいに披露されました。
「バイトン」は、もともとはBMWの電気自動車開発エンジニアが中国政府の支援を受けて中国国内で起業した会社で、中国の大手IT企業のテンセント、台湾EMSの鴻海(ホンハイ)科技集団などからも資金援助を得ています。
バイトンのコンセプトカーを一目見て驚くのは、「スマートフォンが、そのまま車になった」ということです。
インパネ周りは、巨大なスマートフォンを横付けしたような横幅1メートル25センチの大画面ひとつだけて、それ以外にはエアコンの吹き出し口だけです。

休日に行き先が決まらないまま、とりあえずドライバーズシートに座った運転者が顔認証にパスすると、このインパネが起動して、「おはようございます。今日はどちらに行きますか?」と訊ねてくるのです。
パネルに触れることなく、「この季節、花が咲き誇っていて1時間以内に行ける公園の中にあるカフェに連れて行って」と、声でコマンドを与えると候補地がパネルに、つらつらとエントリーされ、その中の一つをドライバーが選ぶと、自動的に目的地までの最適なルートがインパネの大画面に表示され、自動運転によって目的地まで走行してくれるのです。
この自動運転の機能をアップグレードする際に使われるのが、第5世代移動体通信システムの「5G」です。
すでに始まっている米国と中国との間の5Gの覇権争い
5Gの環境下では、1000分の1秒で大量のデータを遅延なく送ることが可能になるので、自動運転の際の危機回避能力も飛躍的に向上することになります。
たとえば、バイトンがスマート道路を走るとき、路車間の通信システム、センサー、光ファイバーネットワーク等の必要な施設が組み込まれているスマート・ウェイのAHSと交信しながら、工事現場や、落下物や動物の道路横断などの障害を感知しながら瞬時に安全なルートを選んで走行します。
スマート道路のシステムは、すでに、2015年にアマゾン傘下のアマゾン・テクノロジーが特許を取得しています。
スマート道路は中国では実験段階を終えており、2022年に杭州市で開催されるアジア大会に間に合わせようと、杭州市と寧波市の間でスマート道路の建設が始まっています。
このスマート道路のシステムを1年365日24時間稼働させるためのエネルギー源は、道路に埋め込まれた太陽光パネルで、その耐久性は、130トン以上の大型自動車がひっきりなしに20年間走っても持ちこたえるとのことで、意外に経済合理性の点でも優れていることが実証されています。
重量130トンの車両と言えば、大型戦車や砕石場で活躍する大型ダンプカーでも、それほどの重量はないので、あらゆるタイプの車両に適合することになります。
フランスは、すでに実用化されているソーラー発電道路を1000kmに延長する計画を持っており、ノルマンディー地方では、2017年12月、太陽光発電道路「Watway」が稼動しています。

米国でもオランダでもソーラー道路の敷設が進んでおり、太陽光発電によるエネルギーで積雪を溶かしたり、将来的には、ソーラー道路に対応した電気自動車であれば、走行しながら充電できるようになります。
これを実現するためには、5Gの通信システムが必要不可欠となっているのです。
前述したように、Iot、フィンテック(Fintech)、デジタル通貨システムを実現するためには、大容量・高速通信を可能にする次世代移動体通信システム「5G(ファイブ・ジー)」のインフラ整備を急ぐ必要があります。
5Gが現行の第4世代移動体通信システム「4G」と大きく違う点は、大きくは3つあります。
1)毎秒10ギガビット(10Gbps)という4Gの100倍のスピートで情報を送ることが可能となり、4Kや8Kといった高精細映像のデータも超高速で伝送することができます。
2)狭いエリアで大量の端末を同時接続しても滞ることなくデータ伝送が可能。
たとえば、5Gの場合、1平方キロメートル当たり100万台もの端末に接続することができます。
つまり、1平方メートル当たり1台の端末に接続可能となり、オール家電住宅のIotに対応したものとなります。
当然のことながら、電気、水道、ガスなどのスマートメーターも5Gに接続されます。
3)1000分の1秒でデータを送ることができるので、反応までの遅延が許されない自動運転やドローンの飛行、災害発生地などの危険地帯での遠隔操作ロボットの操縦などに最適です。
ゆくゆくは遠隔地から手術ロボットを操作して外科手術を行うことができるようになるかも知れません。
国家間で見た場合、5Gは安全保障に直結しているだけでなく、超高速インターネットの時代を制することができると、米中の覇権争いが激化しています。
5Gの基地局を提供する世界的な企業としては、フィンランドの通信機器大手ノキア、スウェーデンの通信機器大手エリクソン、そして、中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)があります。
ファーウェイ(華為技術)は、米国との覇権争いを剥き出しにしている中国政府が国策として後押ししています。
いっぽう、米国は、政府主導という形はとらず民間に任せています。
ファイブ・アイズ(米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの同盟5ヵ国)の一角であるオーストラリアが、ファーウェイ(華為技術)と中興通訊(ZTE)の中国2大通信企業の市場参入を禁じて、中国の5G関連機器の締め出しを決めたように、民間主導を促すとは言いつつも、米国、英国も、中国の封じ込めを念頭においていることは明らかです。
どちらの陣営に加わるか、日本政府はいまだに態度を決めかねているようですが、日本の民間企業は安全な路線を求めて、韓国サムソン電子と5G向け基地局の開発・販売で提携しています。
1年365日24時間、電磁波スープにどっぷり浸かり続ける都会人
さて、本メルマガのテーマは、5Gがもたらす「バラ色(と国や企業が国民に押し付けようとしている)の未来」に夢を馳せることではありません。
テーマは、5Gという、人類がかつて経験したことがない大容量・超高速モバイルデータ通信網に私たちの生活のすべてが取り囲まれる時が迫っており、その電磁波スープから、いかにして逃げるかを議論することです。
まず、今現在、そして、2年後から、私たちが、どの程度、電磁波の被曝を我慢しなければならなくなるのか、それを知っておきましょう。
5Gが現行の4Gと比べて、なぜ健康リスクが飛躍的に高くなるのか、以下に分かりやすく説明します。
第5世代移動通信方式5Gには4Gと比べて、はるかに短い波長(高周波数)が使用されます。
このミリ波帯(高周波帯)の電波を使うと、長波(低周波)とは比べものにならないくらい大容量のデータを高速で送ることができます。
また、ミリ波は速いレスポンス(到達までに遅延がない)を達成するので、Iotや自動車の自動運転には欠かせない電波です。
2020年からの5Gの本格導入に当たっては、28GHz(ギガヘルツ)の周波帯域の電波が使われる予定になっていますが、将来の爆発的なデータ伝送時代に備えて、日本の通信キャリア各社は、28GHz以上の高周波の電波を使って実証実験を繰り返しています。
NTTドコモと中国のファーウェイ(華為技術)は、39GHz帯の周波数帯についての実験を行ってきました。
周波数が高ければ、それだけ電波のエネルギーも大きくなるので、伝送できるデータの量が増えるのです。
これは、推進力の大きなエンジンを搭載している旅客機が、それだけ大勢の乗客を乗せることができるのと似ています。
現在、NTTドコモが携帯電話に使っている4GHz以下の第4世代のLTEでは、1.7GHzや3.5GHzが主流ですから、39GHzがいかに高周波なのかが分かります。
一般にミリ波とは、波長が1~10mm、30GHzを超えるような高い周波数の電波のことを言い、40GHz、50GHzと波長がさらに短くなり周波数が上がると、それだけエネルギーが高くなるので、より多くのデータを電波に載せて飛ばすことができるというわけです。
2020年から始まる5Gの導入では、現行の4GHz以下の第4世代の電波と、実証が済んでいる28GHzの電波を併用する考えですが、都市部の人口密集地帯では、実験が行われている39GHz以上の周波数帯が使われるかも知れません。
この違いは、単位面積当たりのIotにつながっているアイテムの数や使用頻度によるのです。
たとえば、東京墨田区の人口密集地の一戸建てと、多摩ニュータウンなどの都下の郊外住宅とは、仮に、各戸平均して20のアイテム(家電やセキュリティー)がIotにつなげられているとしても、単位面積当たりに飛び交っているデータの量は墨田区の人口密集地のほうが多くなります。
都会からの移住候補地人気No.1の山梨の一戸建では、さらに単位面積当たりに飛び交う電波は少なくなります。
こうした場合、墨田区の人口密集地では39GHzを使い、庭付き一戸建てが多い多摩ニュータウンでは28GHz。山梨では4GHz以下の現行の第4世代の電波を今までどおり使う、というパターンになるのです。
高層タワーマンションが林立する晴海、豊洲、勝どき、月島などのベイエリアでは、さらに飛び交う電波は過密になるので、ミリ波の高周波の電波を使わなければならないでしょう。
また、単位面積当たりのスマホの台数や、利用率によっても使用する電波の周波数が異なってきます。
新宿、渋谷、原宿などの若者が多い街では、グルメサイトや店舗情報を呼び出すことも多いでしょうし、ふと足を止めてSNSに書きこんだり、Lineで交換したりと、スマホの台数と利用率は圧倒的に高くなるでしょうし、
こうした人口過密な商業地では、圧倒的にデータ量が多くなるので、エネルギーの高い高周波数のミリ波が使用されることになります。
ただし、それだけ、脳とボディーが電磁波に晒される機会が多くなるということです。
重要なことは、5Gの主役となる高周波数のミリ波は、波長が短いため、建物などの障害物の裏側に回り込まない(回折しない)ということです。
テクノロジーのこの欠点を克服するために、人間の健康が犠牲にされるという事態が起ころうとしていることが、潜在的な危機となっているのです。
現行の4Gなどの波長の長い電波であれば、障害物の裏側にも回り込むので、電波の中継をする電波塔の数も少なくて済むのですが、5Gのように、周波数が高くなるほど光と同じように直進性に優れるという性質を持つようになるので、障害物では電波が裏側にまで回り込まないというマイナス面が出てくるのです。
逆に、光の弱点を生かしているのが、壁に設置した電球の光がつくる影の部分を利用した間接照明です。
これを電波に置き換えると、暗く陰になった「光のつくる陰」が、電波の届かないところになるのです。
たとえば、松濤や白金、田園調布のような豪邸が建ち並ぶエリアでは、家の中の家電同士は交信しても、ガレージの電動シャッターと電動門扉とは交信できず、Iotの役を成さないかもしれません。構造上、電波の陰が多くできてしまうからです。
これを解決するためには、そのエリアにまんべんなく電波が行き渡るように電波塔の間隔を狭くして、電波の陰ができないようにしなければなりません。
これが、今まで何度か使ってきた表現ー「人間が電磁波スープにどっぷり浸かる」状態です。
電磁波スープには、コンソメスープのように、さらっとしたスープもあれば、ポタージュスープのように、どろっとしたスープもあります。
渋谷の109前や新宿アルタ前のように、若者が待ち合わせに使うような場所では電波の密度が濃くなるので、ポタージュスープのような電磁波スープ状態になります。
さらに、若者たちが、いっせいにゲームをやり出したり、友人と通話を始めれば、109前やアルタ前には高いエネルギー場ができて、そのポタージュスープのような電磁波スープは、ぐつぐつと音を立てて沸騰するのです。
恐ろしいことに、その中に若者の脳とボディーは、どっぶり浸かるわけですが、本人たちは自覚できないのです。
総務省は、電波が人体に影響しないことを証明するため「電波防護指針」を示しています。
これは、携帯電話だけでなく、電子レンジなどから出るマイクロ波もカバーしていることになっています。
総務省は、5Gの本格導入に向けて、新たに安全基準を設けると言っていますが、実際には、ほとんど役に立たないでしょう。
というのは、前述したトヨタのモビリティー・サービス以外にも、市営バスや、新世代の路面電車などにも5Gが使われ、モノ好きな人であれば、リニアモーターカーにも、年に数回は乗る機会があるかもしれません。
経済産業省は、2050年までに、すべての自動車を電気自動車(EV)、またはハイブリッド車にする方針を打ち出しています。
私たちの脳とボディーは、ますます5Gの電波(電磁波)に晒されることになります。
総務省が2020年に向けて作成すると言っているガイドラインを国民が有効活用するためには、それこそ国民一人ひとりが、電磁波測定器を身に着けなくてはならないでしょう。
しかし、一般の人が、5Gの高周波を計測できる高性能の電磁波測定器を入手することは困難です。
高周波の電磁波測定機能を備えた腕時計を開発すれば、ヒット間違いないのですから、メーカーは政府に忖度することなく開発してほしいものです。
それども、建築基準法に手入れて建物の建蔽率を変えますか?
5Gを普及させることは国策になっているので、国が国民の健康と子孫の遺伝子を本気で守るつもりがあるのであれば、人体への健康リスクをぎりぎりまで下げようと、あらゆる法律を変更しなければならないはずです。
それは不可能に近いと、どの学者も政治家も手を付けようとしないのです。
2020年以後の都会生活者は、日中は都心のオフィスビルで仕事をし、仕事が終れば職住近接の自宅マンションに帰って、まずは人工知能(AI)搭載のスマートスピーカーGoogleHomeに向かって、「OK,Google」と言うでしょう。
いわゆる都会人は、ソファに横なって、GoogleHomeが選んでくれたテレビ番組を観ながら、ちょっと気取ってワインを口に含むでしょう。
ホッと一息つける至福の時間です・・・
・・・ではなく、あなたは、我が家の中でも、1年365日24時間、電磁波を浴び続けているのです。
「電波の陰」ができないようにすると住人の健康リスクが増大する
現在は、5Gのモバイルネットワークはできていないので、4GのLTEモバイルネットワークが主流です。
4Gのモバイルネットワークに使用される4GHz以下の電波は、5Gで主流となるミリ波の電波と比べて波長が長いので「電波の陰」ができにくく、したがって、電波を中継する電波塔の間隔も開いています。
波長が長い電波であれば、建物の裏側にも回り込むことができるので、電波塔を密集させる必要がないのです。
理解を進めるために、静かな水面に置いた衝立(ついたて)をイメージしてください。
その衝立の手前の水面に手を入れて大きく動かして波を立てると、波は衝立に正面からぶつかりますが、衝立の側面や裏側にも及びます。
この状態が4Gの電波の伝わり方です。
今度は、衝立の手前の手を1秒間に10回も20回も小刻みに動かすことをイメージして小さい波を立てます。
同じように波は衝立に正面からぶつかりますが、衝立の裏側の水面は静かなままであることから、障害物の裏にまでは回り込まない(回折しない)ことが確認できます。これが、波の陰です。
前述したように、波は波長が短いほど直進性に優れますが、障害物の裏側にまで回り込まないので、衝立の裏側に「波の陰」ができてしまうのです。
この波の陰にモバイル端末やIotにつながった家電を置いた場合、「圏外」と表示されてしまいます。
5Gのモバイルネットワークでは、大容量のデータを送信するために、高エネルギーで波長のごく短いミリ波が使用されるので、5Gのミリ波送信機を搭載した小型の電波タワー(smallcelltower)を、4Gの電波塔と同じような間隔で建てた場合、電波の陰がたくさんできてしまうのです。
4Gの携帯電話の電波塔は、電波を遠くに飛ばすために高い鉄塔となる。
米国では、今年中に、少なくとも11都市に5Gのインフラが整備されることになっており、2020年までには米国のすべての主要都市に5Gのモバイルデータ通信設備が完備されることになっています。
5Gのミリ波は、建物を回折せず遠くにも飛ばないので、電波の陰をつくらないためには、ミリ波送信機(トランスミッター)を搭載した小型の電波塔(smallcelltower)を、500フィート(約150メートル)間隔で設置する必要があるのです。
2019年暮れから、国内の都市部でも、こうした光景を目にする機会が増えるでしょう。

このように、5Gモバイルネットワークで使用されるミリ波送信機を載せるための低い鉄柱が、街中のいたるところで建てられるでしょう。
電磁波が干渉するする心配のない街路灯や道路標識が掲げられた既設のポールには、簡単な工事だけでミリ波送信機を取り付けることができます。
住宅街、オフィスビル街はもとより、5G向けの小型電波塔は、学校、バス停、病院、駅前広場など、子どもや人が大勢集まる公共の場でさえ容赦なく設置されるのです。
もちろん、公園デビューを果たした若い母親と赤ちゃんの体を、すっぽり電磁波が覆うのです。
「それなら、なるべく外に出ない」ですって?
それは間違いです。
家の電気・ガス・水道のスマートメーターから放出される電磁波に、すでに少なからず被曝しています。
都市部のすべての場所が電磁場となり、私たちはそれを避けようとして他の場所に移動しようとも、高周波電磁界の影響から逃れることはできないのです。
では、私たちは、どうすれば5Gの電磁場に影響されず、健康的な生活を送ることができるのでしょう。
そのときがやってくる前に、本格的に備えましょう。
(パート2につづく)
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